3年前のVAIO SX14からの乗り換えにはどちらがおすすめ?VAIO F14とVAIO SX14を比較してみた

VAIO SX14
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  • ・VAIO F14とVAIO SX14の違いは?
  • ・VAIO SX14から乗り換えるならどちらがいい?
  • 乗り換える上で基準にすべきことは?

本ブログでも度々取り上げている通り、筆者はメインPCとしてVAIO SX14(VJS142)を使用しています。

大学入学に合わせて「最低4年間は使用する」という目的で4年あんしんサポートを入れる形で購入しましたが、気がつけばその期限が近づいています。

「まだまだ現役を張れる!」と感じるレベルのパフォーマンスを実現している点は感謝しているのですが、実際に使っていると所々に不具合が現れているのも事実です。

そして、今年になってVAIOは「乗り換えよう」と言わんばかりに、エントリー向けモデルのVAIO F14と、直属の後継機であるVAIO SX14を発売。

私を含む、一部ユーザーを惑わせているのも事実でしょう。

そんな訳で今回は、VAIO SX14の乗り換え先として、VAIO F14とVAIO SX14を比較しながら「どちらを買うべきなのか」を紹介したいと思います。

同じVAIOを使用している人の参考になると幸いです。

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前提:筆者の使用しているVAIO SX14と使用目的

筆者の使用しているVAIO SX14について

この記事を初めて読む方に向けて、筆者の使用しているVAIO SX14について紹介します。

筆者が使用するVAIO SX14は2020年1月に発表された2代目のモデル(VJS142)であり、特別仕様のRED EDITIONです。

スペックは以下の通り。

このモデルの魅力と弱点は過去にレビューしているので、気になる方はそちらも参考にしてください。

使用目的

新しいパソコンに乗り換える際には、現在の使用目的将来の使用目的運用期間を明確化することで「自分にあった最高の機種」を選ぶことが出来ます。

その理由として、現在の使用目的とここから先やりたいと考えていることを明確化することで、自分のライフスタイルに合わせて柔軟に対応できる機種を選ぶことが出来るからです。

また、運用期間を明確化することで、次のパソコンを乗り換える時に向けた貯金が出来る他、パソコンを使ってビジネスをしている場合は、そこから1日あたりの使用料を計算することが可能になります。

では、筆者を例にして使用目的と運用期間を明確化してみましょう。

筆者の使用目的は以下の通りです。

筆者のパソコンの使用目的

現在のVAIO SX14は、主に大学生活全般、そして記事執筆や課外活動といった、筆者のメインパソコンと導入しました。

購入当初はゲームや動画編集、Web会議といったことは一切考慮せずに選んだ経緯があります。

しかし、この4年間の間で世界は一変。

Web会議が増えただけではなく、友人からゲームに誘われ、ゲームをする機会も出来た他、ブログの派生として動画等にも携わりたいという欲が出てきました。

これは、現在使用しているVAIO SX14で対応しようとすると厳しい点があるため、乗り換え先についてはこれらに対応できるものでなければ意味がありません。

要は「記事執筆といった簡単なことからゲームまでカジュアルにこなせるパソコン」というのが必達条件になっている訳です。

VAIO SX14とVAIO F14を比較する

そんな訳で、筆者の使用目的を明確にしたので、ここからはVAIO SX14とVAIO F14を比較していきます。

比較1:スペックと選択できるオプション

比較1は「スペックと選択できるオプションについて」です。

VAIO SX14とVAIO F14のスペックは以下の通りになります。

このように、最低スペック同士を比較するとほぼ同じではありますが、Core i5以降のモデルを選択すると使用するCPUに大きな差が現れます

また、搭載できるストレージ容量VAIO SX14は最大2TBなのに対し、VAIO F14は最大1TB

ディスプレイVAIO SX14は14.0型 FHDディスプレイだけでなく、タッチパネルや4K HDR対応のものを選択することが可能です。

4Kディスプレイ 表示領域
4Kディスプレイなら、Full HDでは表示できないレベルで情報を表示することが出来る

以下は、筆者の目的において重要な部分を取り上げて解説します。

VAIO SX14に採用されているPシリーズCPUは、VAIO F14に搭載されているUシリーズCPUに比べて、全体的に処理性能が高いのが特徴です。

また、VAIO SX14には独自技術「VAIO TruePerformance」を搭載しており、長時間における作業を安定したパフォーマンスでこなせる仕組みがあります。

VAIO TruePerformanceの効果を示した動画。少し古い機種だが、原則として同じような効果を得ることが出来る。

つまり、長時間没頭しやすいゲームや動画編集、画像編集といった場面ではVAIO SX14に軍配が上がります

これらの作業ではCPUの性能だけでなく、ストレージやグラフィックスの性能も重要です。

ストレージは、VAIO SX14に搭載できる512GB以降のSSDは全てPCI Express×4 64Gb/sとより高速なものを採用

SSDの転送速度については、各種アプリケーションのロード時間に大きく影響するため、頻繁な読み書きを求められるゲーム等で使用するならVAIO SX14の方が良いといえます。

と、スペックシート上での比較ではこのような形となりますが、実機のベンチマークスコアはどうでしょうか。

筆者が友人から誘われたゲームである「ファイナルファンタジーXIV」のベンチマークスコアを元に比較します。

以下、既に同等スペックの機種を紹介している方のデータを引用すると、VAIO SX14(Core i7 1360P/1370P搭載モデル)とVAIO F14(Core i7 1355U搭載モデル)にて、デスクトップPC(高品質)設定では以下のような結果となったそうです。

VAIO F14(2023年モデル)(Intel Core i7-1355U)スコア:4302(普通)
VAIO SX14(2023年モデル)(Intel Core i7-1360P)スコア:4827(普通)

14.0型ワイド VAIOノート「VAIO F14」レビュー。最新世代の第13世代インテル® Core™ プロセッサー搭載、統一感のあるカラーとデザイン。手の届きやすい価格帯、131,800円(税込)~。 – ソニーが基本的に好き。|スマホタブレットからカメラまで情報満載
第13世代インテル Coreプロセッサー搭載した「VAIO SX14 / VAIO SX12」実機レビュー。シネベンチスコアでVAIO Z の1.4倍のCPU性能。動作モードによりファンノイズ改善。 – ソニーが基本的に好き。|スマホタブレットからカメラまで情報満載

筆者が実際に計測している訳ではないのでこれ以上の言及は避けますが、両機種ともに設定を「ノートPC(高品質)」や「ノートPC(標準品質)」にすれば快適に動作するといえます。

また、VAIO SX14はここから更に性能を上げることが出来る「秘策」が使えるので、それを使えばスムーズにプレイすることは可能です。(秘策については後で説明します。)

いずれの機種も「設定次第ではゲームや動画編集も問題なくこなせる」といえますが、快適にゲームをしたいと考える人には厳しいというのが筆者の結論です。

ただ、筆者のような言わば「カジュアルゲーマー」という立ち位置にいる人なら、どちらの機種を選んでも十分といえます。

比較2:インターフェイスと拡張性

比較2は、「インターフェイスと拡張性」です。

結論、違いは以下の通りになります。

VAIO SX14とVAIO F14に搭載されているインターフェイス

決定的な違いは「Thunderbolt 4端子の存在」「micro SDカードスロットの存在」です。

VAIO SX14はUSB Type-C端子にThunderbolt 4規格のものを搭載しており、VAIO F14に搭載されているType-C端子の約4倍、最大40Gbpsの転送速度に対応しています

そのため、比較1の「決定的な違い」でも触れた「秘策」を使用することが出来ます。

そう、その「秘策」とは、外付けGPU(eGPU)です。

eGPU イメージ
eGPUのイメージ

VAIO SX14ならば、eGPUを用意してThunderbolt 4端子に接続することでグラフィック性能を強化することが出来ます。

つまり、購入後に本体性能を拡張させ、ゲームや動画編集といったグラフィック系作業の効率を上げることが可能ということです。

この点は、動画編集やゲームを行うことを視野に入れている筆者にとって大きなアドバンテージとなります。

一方、VAIO F14のUSB Type-C端子はUSB 3.1 Gen 2規格で転送速度が遅い分、micro SDカードスロットがあります

VAIO F14 インターフェイス
VAIO F14の搭載インターフェイス

micro SDカードスロットは、マイコンへのOSイメージの書き込みや、カメラから撮影データをパソコンに移動する場合にあると便利なインターフェイスです。

カメラ関連でいえば、通常サイズのSDカードスロットがあった方がいいのは事実。

ですが、2021年モデル以降、SDカード周りのインターフェイスを全て廃止してしまったVAIO SX14に比べれば、「搭載しているだけマシ」といえます。

VAIO SX14 インターフェイス
VAIO SX14の搭載インターフェイス

また、VAIO F14にはVAIO SX14よりもUSB Type-A端子が多く、古いガジェットやケーブルを使用する人にとって便利です。

拡張性の違いについてはまだまだあります。

VAIO F14は19.0Vの丸形充電端子を使用しており、付属のACアダプターも同じタイプ。

VAIO F14 ACアダプター
VAIO F14に付属するACアダプター。旧型のVAIO SX14と電圧が異なるので使い回すことは出来ない。

一方、VAIO SX14はUSB Type-C端子から充電するため、65WのType-C ACアダプターが付属します。

両方のモデル共にUSB PDには対応していますが、付属品に大きな違いがあるのが特徴です。

以上より、VAIO SX14は最新規格に対する拡張性が高く、VAIO F14は古い規格の端子やケーブルに対する拡張性が高いと言えます。

比較3:デザインと質感

比較3は、「本体のデザインと質感」です。

結論として、VAIO SX14とVAIO F14の違いは「天板」にあります

VAIO SX14は天板にカーボン素材を使用しているのに対して、VAIO F14樹脂素材です。

パソコンの素材は耐久性、重量、本体の厚み、価格にも影響するため、重要な要素となります。

そのため、「素材の影響」は様々な面で現れています。

VAIO F14は、VAIO SX14と同じ耐久性を実現するために、天板の樹脂パネルを分厚くしています。

その結果、VAIO F14の本体は分厚く、重量も増えるだけでなく、質感にも影響を与えます。

筆者は以前、VAIO Pro BK(VAIO F14)とVAIO Pro PG(VAIO SX14)を同時に触れる機会がありましたが、その差は明らかでした。

画面を開く際の微妙な重さや、手で触れる時の厚さがまったく異なり、VAIO SX14と同じ感覚でVAIO F14を開こうとすると違和感がありました。

VAIO F14 本体画像
VAIO F14のイメージ。画像からも少し本体の「分厚さ」を感じるだろう。

天板からは外れますが、パームレスト部分も同様で、VAIO F14はVAIO SX14と比較して底が厚くなっており、キーボードの高さも大きく変わります。

この点は、VAIO SX14を使ったことがある人ならばすぐに気づくでしょう。

また、塗装の質感も異なります。

VAIO F14にはメタリックや光沢があり、樹脂感はありませんが、それによって素材感が完全に拭い去られるわけではありません。

ツイートにある通り、VAIO F14の質感は決して「低い」という訳ではない

一方、VAIO SX14は他の機種よりも多様な塗装があり、マットな仕上がりからメタリックや光沢感のあるものまでさまざまです。

光沢の仕様になると、カーボンの素材感はありません。

VAIO SX14 カラーイメージ
VAIO SX14のカラーイメージ

このように、本体に使用される素材や塗装の種類によって、質感やデザインの差が生じます。

VAIO F14とVAIO SX14では、「体感できるレベルで差がある」のです。

比較4:バッテリー駆動時間

比較4は「バッテリー駆動時間」です。

結論、バッテリー駆動時間は以下の通りになります。

VAIO SX14とVAIO F14のバッテリー駆動時間

このように、VAIO F14とVAIO SX14では、同じディスプレイを搭載した状態でも約10時間近く差があることが分かります。

また、VAIO SX14のディスプレイをタッチパネルにしても約3.5時間、4倍の解像度を誇る4K HDRディスプレイにしても約1時間多く駆動します。

つまり、充電器を持っていかずに屋外で作業するのならば、VAIO SX14を選んだ方が良いのです。

ただ、VAIO F14のバッテリー駆動時間であっても、簡単な外出程度であれば充電器なしでも十分に対応することは出来るので、そこまで気にする必要はないでしょう。

比較5:値段

最後に比較するのは「値段」です。

結論、VAIO F14はVAIO SX14と比較して、10万円程安く購入できます

VAIO SX14とVAIO F14の最低価格と最高価格
VAIO SX14、VAIO F14の最低価格と最高価格

この価格は、「Core i7 + RAM16GB + SSD512GB」という構成で組んでみた結果になりますが、皆さんはこの価格差をどう捉えるでしょうか。

VAIO F14の価格
VAIO F14の価格【画像はVAIO STOREより】
VAIO SX14の価格
VAIO SX14の価格【画像はVAIO STOREより】

これまでの比較で述べたように、VAIO SX14は全体的なパフォーマンスの高さやグラフィック性能の拡張性、軽量さ、長いバッテリー駆動時間などで優れています。

一方で、限られた予算内での購入やmicro SDカードスロットの重要性を考慮すると、VAIO F14が選ばれるでしょう。

もし「30万円や40万円のパソコンを買う余裕がある」というのであれば、VAIO SX14をおすすめします。

しかし、20万円以下で購入できて、カジュアルなゲームを楽しむには十分な性能を持つモデルが欲しいのであれば、VAIO F14も良い選択肢といえます。

結論

結論、VAIO SX14からの乗り換え先は、「エンドユーザーのこだわり」と「目指す先」によって異なるといえます。

これまでの比較情報を整理すると、以下のような結果になります。

VAIO SX14とVAIO F14の比較情報

VAIO F14は、性能から値段までバランスが取れており、特徴的な部分がないため手ごろな価格で手に入れることができます。

一方、VAIO SX14は性能や質感などの面で優れており、「尖っている」特徴を持っていますが、その分高価な傾向があります。

どちらの機種を選んでも、文章作成や動画視聴などの軽いタスクから、ゲームや動画編集といった重いタスクまで問題なくこなせますので、「これじゃないとできない!」ということはほとんどありません

実際、筆者の使用目的である「記事執筆やカジュアルなゲームプレイなどをこなせるパソコン」という条件は、どちらの機種でも満たされています

したがって、最終的な選択は「エンドユーザーのこだわり」と「目指す先」によって決まるのです。

もし価格を重視するのであれば、VAIO F14が最適ですし、性能の拡張性や本体の質感にこだわるのであれば、VAIO SX14が適しています。

乗り換え先の機種で「現状を維持する」のであればVAIO F14を選ぶべきですし、「さらなる進化を追求する」のであればVAIO SX14を選ぶべきです。

まとめ

今回は、VAIO SX14の乗り換え先としてVAIO F14とVAIO SX14を比較しながら解説しました。

いずれの機種であっても、3年前のVAIO SX14から乗り換える分には確実に性能アップを図ることが出来るため、あとは「こだわり」と「お財布との相談」となるでしょう。

筆者に置き換えると、緊急性を要し「価格」にこだわることになったらVAIO F14を、「十分にお金を貯めるだけの時間、パソコンが持つ」というならVAIO SX14に乗り換えようと思いました。

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