「今使っている携帯キャリアから乗り換えると11,800円、そうじゃなくても31,800円で定価10万円以上のスマートフォンが購入できます。」そう言われた時、あなたはこのスマートフォンを購入しますか?
筆者は機種によって買うか迷いますが、「自分の好きなメーカー」や「気になっているメーカー」のスマートフォンであれば直ぐに見積もりを出して購入するでしょう。
疑う人も一定数いそうな話ですが、今回紹介するスマートフォンは前述の経緯で購入した機種になります。
そんな訳で、この記事では11,800円で購入したSoftBank版 SONY Xperia 5Ⅳを「この価格で買ってもいいのか?」「現時点での市場価格で購入するのはありなのか?」「価格関係なしにXperia 5Ⅳは買いなのか?」という視点でレビューします。
「運良く、同じような案件を見つけた方」や「今の市場価格(6万円台)で買おうか迷っている方」の参考になると幸いです。
結論
結論、「現在の市場価格で購入できるなら十分あり」です。
その理由は、この価格でハイエンドモデルのXperiaの良し悪しを感じられるモデルは中々ないからです。
Xperia 5Ⅳの魅力・良い点は以下のとおりです。
Xperia 5Ⅳは本を正すと「ハイエンドスマートフォン」であり、フラグシップモデルから重要部分を残し、余分な箇所を削ったモデル。
定価は10万円を超える分、「ソニーの技術がふんだんに詰め込まれたディスプレイ・カメラ・オーディオ等が楽しめるスマートフォン」として作られています。
実際に触ってみると、本体の触れる部分から同価格帯(購入したSoftBank版の場合6万円台)で販売されているスマートフォンとの作り込みの違いを感じますし、ハイエンドモデルらしく機能的に物足りない部分はありません。
もし、「Xperia 10Ⅳ・10ⅤとXperia 5Ⅳのどちらかを選べ」と言われたら、間違えなく後者を選ぶことでしょう。
ただ、そんなスマートフォンが新品でここまで安く手に入ることから分かる通り、この機種には不満点や不具合といった「売れない理由」が一定数存在します。
Xperia 5Ⅳの弱点は以下の通りです。
代表的なのは「本体の発熱」です。
Xperia 5Ⅳは、基本的にスマートフォンが動いている限りは常に本体がほんのり温かいのです。
ゲームや充電といった、元から本体が熱くなりやすいことをするとサーマルスロットリングでパフォーマンスが低下するように、動作の安定性には難があります。
ましては最初期のソフトウェアはバグが多く、発熱と相まってChromeでキーボード入力をしようとしたらアプリが落ちるといったこともありました。
このように、Xperia 5Ⅳには「価格以上の良い点」と「この価格で販売されるだけの弱点」の2つが存在し、そこをどう捉えるかで価格に対する見え方が変わってきます。
ここからは、そんなXperia 5Ⅳの魅力と弱点を筆者が感じた視点で解説していきます。
Xperia 5Ⅳの魅力
充実した基礎性能
「ハイエンドスマートフォン」を名乗っているだけあり、スマートフォンの基礎となる性能はかなり充実しています。
本体の性能は以下の通りです。
処理性能の核となるSoCには一世代前のフラグシップスマートフォンで多く搭載されていた「Qualcomm Snapdragon™8 Gen1」を搭載。
ハイエンド・フラグシップモデル向けに開発されているSoCのため、SNSの閲覧からライブ配信、ゲームまで幅広くこなすことができるだけの性能があります。
作業できる幅を決めるメモリ・ストレージも8GB・128GBを搭載。
更に、最大1TBのmicro SDカードにも対応しているので、動画や音楽といった容量の大きなコンテンツを別に保存することができます。
実際、筆者は256GBのmicro SDカードを挿入し、容量の大きなハイレゾ音源や撮影した写真・動画はこちらへ保存するようにしています。
そのおかげか、音楽鑑賞や写真撮影において一切心配する必要がないのは良い点です。
カメラについても、ハイエンドモデルらしく16mm F2.2の超広角レンズから60mm F2.4の望遠レンズまで3つのメインカメラを搭載。
レンズの表面にはZEISS T*コーティングを施すなど、フラグシップモデルのXperia 1Ⅳと同等の加工がされています。
未使用品の相場である6万円台の機種と比較すると、基礎となる性能は充実したものになっており、「これ一台でなんでもできる」それだけのものを搭載していると言っていいでしょう。
軽量・小型。片手でしっかり持てる本体サイズ
フラグシップモデルに相当する性能を兼ね備えながら、本体サイズが軽量・小型であることも大きな魅力です。
本体サイズが大きくなっているこの時代には珍しく、ハイエンドスマートフォンながら片手でしっかり持てるサイズ感に収まっています。
そのため、小さなカバンにもしっかり収まりますし、ズボンのポケットなどにも気にせず入れることができます。
昨今のスマートフォンは本体サイズが大きく、筆者所有のXperia 1Ⅱのような機種の場合、ズボンのポケットなどに入れるとその存在感が気になってしまうことがあります。
その点、多少は存在感があるものの、そこまで気にならないのはかなり良いでしょう。
本体を軽量化すると下がりがちになる質感も、フレーム部分に金属、背面パネル部分にフロストガラスを採用しているためかなり高いです。
色合いも大人らしい配色になっているため、普段遣いからスーツといったフォーマルな衣装まで幅広く合わせることができます。
軽量かつ小型、尚且つ性能にこだわったスマートフォンを求めている方にとっては「6万円台で購入するのもあり」といえるでしょう。
スマートフォンとは思えないレベルの音質
Xperia 5Ⅳ最大の魅力は「スマートフォンとは思えないレベルの音質」です。
この点は賛否分かれる本機種の中で、誰もが認める良い点といえます。
スピーカー・イヤホン両方とも「スマートフォンとは思えないレベルの音質」に仕上がっており、触った瞬間にその良さに気づくでしょう。
それもそのはず。
Xperia 5Ⅳはスピーカー、イヤホン部分、本体の回路設計まで全てが「いい音」のために設計されているのです。
細かいことは省きますが、スピーカー部分には専用のエンクロージャーを搭載したり、イヤホンジャック周りのアナログコンバーターやアンプのパーツや回路設計も全て音質を重視。
チューニングにはソニーミュージックやソニー・ピクチャーズのエンジニアが携わるなど、さながら「音楽プレイヤー」と勘違いするほどにこだわられています。
それもあってか、筆者の所有するXperia 1ⅡとXperia 5Ⅲで聴き比べを行ってみた所、同じボリュームなのに音の表現の幅やパワーの差があり、思わず笑ってしまうほどでした。
ソフトウェア部分においても、AIを活用したアップスケーリング技術である「DSEE Ultimate」や、空間オーディオ技術の360 Reality Audio・360 Upmix、Dolby Atmosにも対応。
どんな音源でも「いい音」で楽しめるだけでなく、それぞれのエフェクトの特徴を活かし、より迫力のある音で動画や音楽を楽しむことができるようになっています。
また、アプリケーションごとに優先できるエフェクトを指定することも可能です。
更に、WF-1000XM5といったLDAC対応イヤホンであれば、Xperia側でアップスケーリングを行うため、イヤホン側のバッテリー消費を減らすこともできます。
ここまでオーディオで語れるだけの性能を兼ね備えていることから分かるように、万能な音楽プレイヤーとして6万円で購入するならとても良い選択といえるでしょう。
着実に便利になっているカメラ
カメラに関しても、ハイエンドモデルらしく充実した仕上がりとなっています。
前述の通り、アウトカメラには超広角、広角、望遠の3つのレンズを搭載。
手元のものから遠くのものまで幅広く撮影することができます。
前作、Xperia 5Ⅲと比較するとペリスコープレンズを廃止したことで望遠できる倍率は低くなっていますが、そもそも普段の写真撮影で遠くのものを撮ることはあまりないので、困ることは少ないでしょう。
カメラアプリについても、同社のカメラシリーズαと同じUIを採用した「Photo Pro」を初め、映画のようなクオリティの映像を撮影できる「Cinema Pro」といった、歴代1, 5シリーズに搭載されているものに加え、アプリからの直接生配信ができる「Video Pro」を搭載。
正直「どのアプリを使用すればよく分からない」ほどにカメラアプリが多く、(良く言えば)自分のやりたいことに対応することができます。
筆者は基本的にPhoto Proアプリしか使っていませんが、それでもカメラに関しては確実に良くなっている印象を受けました。
特に、これまで一部のレンズのみでしか対応していなかった、最大秒速20秒の連続撮影と4K 120fpsの撮影が全てのレンズに対応したことも良い点です。
また、Xperia 1Ⅳを含む世代(以下、第4世代)からは、カメラのレンズをシームレスに切り替えられるようになり、超広角から望遠まで写真や動画撮影を止めることなく操作できるように進化。
逆に「これまで何故できなかった?」と質問したくなりますが、それだけでもここまでXperiaシリーズを見てきた人間にとっては嬉しい点です。
それだけでなく、Photo ProにはAI超解像度ズームも搭載されているため、デジタルズームを行っても輪郭の破綻を最小限に抑えられています。
望遠レンズの倍率は低くなりましたが、AIの機能と相まってそこまで気にすることなく撮影できるのは良い点です。
カメラアプリや機能に関しては、他のスマートフォンを使用してきた人にとっては「普通じゃない?」と認識されそうな内容であるのも事実。
ただ、現在の市場価格に置き換えて考えてみれば、他を寄せ付けないだけの性能や体験ができるので、「Xperiaのカメラが気になる人」は興味本位で触ってみるのもいいでしょう。
Xperia 5Ⅳの作例
Xperia 5Ⅳで撮影した作例になります。
筆者の印象として、使い勝手は悪くないという印象を受けました。
16mm、24mmレンズは全体的にものを写したいときに丁度良く、60mmの望遠レンズは「遠くのものを撮影する」というより、人や街などのポートレート撮影に向いていると感じました。
明るく見やすく使いやすい。八方美人なディスプレイ
ディスプレイについても、他のXperia 5シリーズ同様に、フルHD+、HDRに対応した有機ELディスプレイを採用しており、最近のスマートフォンとしては十分な性能を持っています。
同社のテレビBRAVIAをベースにチューニングを行った「スタンダードモード」、クリエイター向けのHDR規格 BT.2020の色域/10bit入力に対応する「クリエイターモード」も引き続き搭載。
普段の動画視聴から「本物の色が必要になる場面」まで幅広く対応しています。
また、動画再生時に輪郭や質感を鮮明に表現してくれる「リアルタイムHDRドライブ」や、特定のアプリケーションにおいて自動的にクリエイターモードへ切り替えを行う「自動的クリエイターモード」も搭載。
意識することなく自然と高画質や映像を楽しめるようになっています。
筆者の感想としては、技術的なこと関係なしに、Xperiaらしく発色豊かなディスプレイであり、前述したオーディオ性能と相まって動画等を快適に楽しむことができるといった印象です。
元からXperiaシリーズを触ってきた人も「やっぱりXperiaはディスプレイがキレイ」と納得することでしょう。
もっと分かりやすい点で言えば、ディスプレイ自体の発色が明るくなっており、屋外においても問題なく画面を見ることができるように進化しています。
画面はキレイだけど、屋外では全く見えなかったXperia 1Ⅱと比較すれば大きく弱点を克服しておりとても良い印象を受けました。
前作Xperia 5Ⅲ同様に、120Hzのリフレッシュレートに対応しているため、SNSの閲覧や文字入力といった側面で気持ちよく操作できます。
物凄く細かい点になりますが、戻る操作やスクロール操作時のアニメーションがより滑らかになっているため、体感的にはXperia 5Ⅲより滑らかに感じるでしょう。
このように、明るく見やすく、アニメーションも相まって使いやすい、まさに八方美人なディスプレイです。
いたわっても十分使えるバッテリー性能
バッテリー性能についても、そこそこ使っても十分持つレベルで良いです。
小型・軽量ながら、バッテリー容量は5,000mAhを搭載しており、一日中使用していても20%を切らない程度にはしっかり持ちます。
筆者も一週間ほど使用してみましたが、90%まで充電した状態でワイヤレスイヤホンで音楽鑑賞、SNS・YouTubeの閲覧、Webブラウジングを行った状態で39%程度で収まっています。
ここまで持つのであれば、後に解説するバッテリーの常時制限機能を使用しても、特にバッテリーを気にせずとも十分に使えると感じました。
ゲームといった相当バッテリーを消費するようなことをしない限りは、モバイルバッテリーや充電器を持っていく必要はないでしょう。
【超細かいXperia 5Ⅳのレビュー】
— ガジェラボ! (@ISP_Gadget) October 20, 2023
Xperia 5Ⅳの常時充電制限機能をONにしていると、電源がOFFの状態でも制限容量までしか充電されない。
Xperia 5Ⅲは電源がOFFの状態だと満充電されてしまうため、実は制御方法が変わっている。 pic.twitter.com/sEwK8q60oF
バッテリーの長寿命化という側面では、Xperiaではおなじみとなったいたわり充電機能も搭載。
充電タイミングを学習し、朝起きるタイミングで100%にするモードと時間に合わせて100%にするモードの他に、常時90%、80%で充電制限をかけるモードまで幅広く対応しています。
そのため、充電器に接続している状態が長い人であっても、一定残量で充電を制限するモードさえ使用すれば、バッテリーの劣化を抑えることができるのも魅力です。
ソニー側が「バテないバッテリー」と謳っているだけあり、ユーザーが意識することなくバッテリー劣化を抑えながら使用できるのは非常に良いといえます。
小型・軽量、高性能。おまけにバッテリー持ちも良いなんて、かなり理想的なスマートフォンではないかとも思います。そう、決定的な弱点さえなければ…
Xperia 5Ⅳの弱点
本体の発熱
Xperia 5Ⅳにおける最大の弱点は本体の発熱です。
最初の結論に書いた通り、基本的にスマートフォンを動作させている時は本体が常にほんのり温かい状態になります。
同世代の機種を他に触ったことがないから分かりませんが、筆者がこれまで使用してきた機種の中では一番本体が熱い機種といっていいでしょう。
本体の発熱に関しては、この世代の機種(Qualcomm Snapdragon™8 Gen1搭載機種)の全般で言えることであり、何もXperia 5Ⅳに限った話ではありません。
ただ、Xperia 5Ⅳは本体が軽量であること等が相まって、他の機種より確実に発熱しやすい機種であることは間違えないでしょう。
その理由の一つに「本体の軽量化」があります。
Xperia 5Ⅳが同等性能の他の機種より軽量化出来ているのは、ひとえに「放熱シートの面積を減らしているから」であり、面積だけで見ると他の機種より少ないのも事実。
そのため、同等性能の機種であるXperia 1Ⅳと比較しても直ぐに熱くなりやすい上に、サーマルスロットリングが起こるまでの時間も早くなります。
前作、Xperia 5Ⅲより前面で37%、背面で11%と熱拡散シートの面積は増えていますが、Snapdragon 8 Gen1の発熱量に追いつけていません。
「他の機種より確実に発熱しやすい」というのは、ここに起因するのです。
片手でしっかり持てるだけの軽量さとコンパクトさを取るか、動作の安定性を取るか。何を求めるかで評価が変わってくるでしょう。
初期ビルドの不安定さとアップデートの多さ
初期ビルドの不安定さも大きな弱点といえるでしょう。
その例として、筆者が店舗で動作確認している際に、Google Chromeで文字入力をしようとした所、急にアプリが落ちたことがありました。
アプリが落ちた理由も、初期ビルドで尚且つ、初期設定完了直後で裏で様々なアプリが動作していること、それに本体の発熱具合が重なった結果であることは推測できます。
ただ、そんな経験は他の機種ではありえなかったのでかなり驚きましたし、早速「この価格で販売されている理由」というのを身をもって理解しました。
初期ビルドの不安定さについては、この後に配信されているアップデートを通して確実に良くなっているので、最初だけ我慢すればどうにかなります。
しかし、そのアップデート作業においても一気に最新のビルドへ更新できる訳ではないので、最新のバージョンになるまで何度も操作する必要があるのは大きな弱点です。
その結果、全てのアップデートを完了させるまでに3時間近くかかってしまいました。
こういった初期ビルドの不安定さについてはどのメーカーでも起こり得ることですが、アップデートに時間が掛かる点は普通にイライラする部分です。
これから購入される方は、その点にだけ覚悟を決めておきましょう。
随所で感じるソフトウェアの作り込みの甘さ
ソフトウェアの作り込みの甘さ自体はソニー製スマートフォン全般に言えることですが、今作も例外なくそれが起きています。
Xperiaの第4世代(Xperia 1Ⅳ、Xperia 5Ⅳ)は、発熱問題と相まって特にこの弱点が目立ちやすく、筆者が使用している時点でかなり多くの作り込みの甘さを感じました。
甘さを感じた例は以下の通りです。
甘さを感じた例
- 偶に、21:9 マルチウィンドウ時に下のアプリが一発で開かない
- ウィンドウサイズを調整しようとすると、いちいちカットインが入る
- 動作再生時にディスプレイのフレームレートが60Hzのままで固定される
- 公式ミュージックアプリにて、micro SDカード内のデータの読み出しにありえないほど時間がかかる(一度読み込めば普通に使える)
- ソニー製アプリのほぼ全てがテーマアイコンに非対応
- ポップアップ通知が来た際に通知バーの表示がおかしくなる
- 優先エフェクトの設定をしているのに稀にそれが無視される
- 再生している音楽を早送りする際、優先エフェクトに切り替わるタイミングで頭の音が抜ける(WF-1000XM5と組み合わせたときのみ)
- 音楽再生時に、他のアプリで動画の自動再生が入るとボリュームが下がる
- ダイナミックバイブレーションシステム時に、他のアプリにて動画を表示すると音が途切れる
軽く挙げただけでこれだけの甘さを感じる例が出てくるのですから、もっと細かな点を見れば間違えなく不満に感じる箇所は多いです。
実際、他メーカーのスマートフォンと比較してみても、明らかに作り込みの甘さが目立ち、人によっては使い込むほどイライラしてくることでしょう。
筆者もソフトウェアのクオリティに関しては、かなりイライラしているので「他のスマートフォンを触っていて、初めてXperiaを触る」という人は、間違いなく気になると思います。
機能的な部分やハードウェア的な部分はかなり充実してきましたが、ソフトウェアの作り込みはとても10年以上スマートフォンを作り続けてきたメーカーとは思えません。
メーカーの独自性が光るのは「しっかりとした土台があるから」であり、それが成立していないXperia 5Ⅳにおいては、魅力が上手く伝わらないと感じました。
OSアップデートの体制も同じです。
何故か、SoftBank版のみ1回しかアップデートが行われないのは不服ですし、そうでなくても2年間で打ち切るのは時代錯誤も甚だしいといえます。
「何故、ここまでソフトウェアの作り込みが甘いのか?」その点を徹底的に突き詰め、制御を含め改善すれば、更に魅力的な機種になると感じているだけに、かなりもったいないと感じました。
まとめ:6万円台で買うのはありだけど、メインの機種にするならXperia 5Ⅴを選ぶべき
まとめると、Xperia 5Ⅳをオススメできる人は以下の通りです。
Xperia 5Ⅳは、2023年10月現在の未使用品(SoftBank版)の相場である6万円台で購入する分には十分良いと思いますが、決してメインのスマートフォンにするべきではありません。
SIMフリー版も99,000円で販売されていますが、10万円近く出してこのスマートフォンを買うならば、もう少し出して後継モデルのXperia 5Ⅴを購入するべきです。
6万円台で2022年発売、ソニーの技術をふんだんに詰め込んだハイエンドスマートフォンを手に入れられる点はとても魅力的ですが、ここまで値下げされて販売されているのには相応の理由があります。
本体の発熱やソフトウェアの作り込みの甘さといった側面は、他のスマートフォンを使用してきた人にとっては苦痛になりますし、許容できない限りはオススメしません。
その点は予め考慮した上で購入しましょう。
また、これからメイン機を買おうと考えている方は、Xperia 5Ⅳの後継機種であるXperia 5Ⅴを選ぶべきです。
Xperia 5Ⅳと比較して重量は重くなっており、望遠レンズは廃止されていますが、その分発熱部分に対策が施されているだけでなく、新世代センサーを搭載するなど、確実に良い方向へ進化しています。
多少は高くなりますが、「メイン機として選ぶならXperia 5Ⅳではなく、Xperia 5Ⅴ」とだけ覚えておきましょう。
コメント