1年前のブラックフライデーにてソニーストアで購入したSONY WH-1000XM4。
なんやかんだ使用していたら購入してから1年が経過していました。
ここ1年の間に後継モデルとなるWH-1000XM5が発売されるなど、ソニーにおけるノイズキャンセリングヘッドホンのヒエラルキーは変化しましたが、WH-1000XM4は未だ現役で販売されている1台です。
そんな訳で今回は、そんなWH-1000XM4を1年間使用して分かった「良い点」を5つ、「不満点」を1つ紹介します。
「これからWH-1000XM4の購入を検討している人」は是非参考にしてください。
WH-1000XM4のレビューはこちら!
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結論
結論、WH-1000XM4は音質もノイズキャンセリングも抜群に良く、「良いヘッドホンを使ってみたい」という人は買って損のない1台です。
その分、後継モデルのWH-1000XM5との価格差が少ないため、2022年現在購入する意味があまりないのが弱点となります。
筆者としてはWH-1000XM4を1年間使用している中で、音質やノイズキャンセリング性能、機能性といった全ての側面で非常に満足しています。
ですが、音質や機能性、デザインに大幅な変更が加えられた後継機種と価格差が7,700円しかないのは正直言って「うーん…」という感じです。
実際、このレベルのヘッドホンを買う方の多くは「7,700円しか価格差がないのなら上位モデルを」「これしか差がないならもう少し頑張って上位モデルを」となってしまうというのも事実。
オススメするにしてもオススメできないのです。
ここからのレビューはそういった点を踏まえ、WH-1000MX4を使用して分かった「良い点」と「不満点」を中心に解説していきます。
良い点
高級感漂う質感と安定した装着感
購入当初から思っていた通り、WH-1000XM4はいつ触っても質感の高さを肌で感じることができます。
本体カラーもシックな色合いとなっており、どんな服装でも違和感なく合わせることができるほか、イヤーパッドやヘッド部分が柔らかい素材で出来ているため、肌との相性もいいです。
耳への過度な圧迫感もなく、さらに音漏れも防止されているイヤーパッドは長時間の着用でも問題なく使用できます。
この点は、前モデルのWH-1000XM3から改善されているということもあり、しっかりとその効果を感じている次第です。
大学のレポートや記事執筆等の長時間の作業でも耳や頭にかかる負荷が少ないため、以前使っていたヘッドホン(SONY WH-H900N)と比較しても、耳が痛くなることが少なくなったのは非常に良い点だといえます。
重低音から高音まで安定した音質
音質も重低音から高音まで安定しており、片側に音が偏っていることがありません。
良くも悪くも「中立的」であり、クセもなく長時間作業する際も耳が疲れない上、どんな音楽でもバランスよく聴くことができます。
また、ハイレゾ音源相当を出力できるBluetoothコーディックの「LDAC」、アップスケーリング機能「DSEE Extreme」にも対応しているため、質の高い音源でも低い音源でもいい音で楽しめる優れもの。
更に、アプリ「Headphones Connect」を使用してヘッドホンのイコライザ調整が出来ます。
イコライザは低音重視のものから高音重視のものまで複数のプリセットがある他、自分の好みの音に変更できる「カスタムイコライザ」も搭載。
最大3つのイコライザを保存することが出来ます。
趣味のシーンで音楽を楽しむのも、作業シーンで流し聴きをするにも快適に使用できるのでヘッドホンとしては最高の1台です。
違和感のないノイズキャンセリング
過去に「業界最高峰」を名乗っていただけに、ノイズキャンセリング性能は非常に高いです。
着けた瞬間に周りの雑音が綺麗さっぱり消える感じは、初めて聴いた人なら軽く衝撃を受けることでしょう。
音楽をかけてしまえば周りの音が殆ど聴こえなくなるレベルで強いです。
それでいて、強いノイズキャンセリングヘッドホンにありがちな頭を締め付けるような感覚がなく、違和感がないのは高評価。
とにかく自然な感覚でノイズキャンセリングを使用できるところは気に入っているポイントです。
また、メガネや髪型に合わせてノイズキャンセリングを最適化してくれる機能も搭載されているので、眼鏡とコンタクトを切り替える筆者のような人間にとっては有り難いと感じています。
充実した機能性
製品レビューをした際に掲載した以下の機能を搭載しており、正直言って全てを使いこなせていないほど機能が充実しています。
【搭載機能】
- ・空間オーディオ技術「360 Reality Audio」の個人最適化
- ・付属のAUXケーブルで有線接続(有線接続状態ではハイレゾ音源に対応)
- ・Google アシスタントやAmazon Alexaといった音声アシスタント
- ・マイクを使用した外音取り込み機能
- ・2台の機種を同時に接続できる「マルチペアリング」
- ・ノイズキャンセリングONで最大30時間、OFFで38時間持つバッテリー
- ・10分の充電で5時間使用できる急速充電
WH-1000XM4はAUXケーブルを使用することで、有線ヘッドホンとして使用することも可能。
そのため、ワイヤレス状態では対応していないハイレゾ音源の再生にも対応するほか、Bluetoothに対応していない機種での使用、電源が切れている状態でも使うことができます。
また、バッテリー持続時間もノイズキャンセリングONの状態で30時間近く持つため、毎日充電する必要がないのもいいところ。
使用する場面は少ないですが、最近LinkBudsが対応して話題となった2台の機器を同時に接続できる「マルチペアリング」にも対応しています。
機能面だけ見ても、まさに「これ1台持っておけば間違えなし」そんな機種です。
丁度いいサイズの本体ケース
本体に付属している専用ケースも適度なサイズ感に抑えられているのが良い点です。
WH-1000XM4を折りたたむことで収納できるケースは、サイズ感・機能性を含めてかなりの優れもの。
ケースのサイズは後継モデルのWH-1000XM5と比較しても小さいため、大きなカバンでなくても持ち運びができます。
また、ケーブル類も一つ一つが決まった場所に収納できるように仕切りが付いているため、散らかることがないのはWH-1000XM5にない良い点です。
AUXケーブル・充電ケーブル・変換アダプターといった「外出先で必要となるもの」が全て入るのは、持ち運びが多いヘッドホンにとって有難いと感じています。
不満点
これといった不満点はない
結論、不満点と書いておいて何ですが、筆者がWH-1000XM4に対して感じている不満点はありません。
WH-1000XM4は全てがバランスよく仕上がっており、音質も機能性も装着感も高いレベルで完成されている一台です。
筆者としては「もう2年は使用できる」と感じている機種になります。
ただ、「これから定価で新品を買おうと考えている人にオススメできるのか?」という話になると大きく変わってきます。
これが、WH-1000XM4の唯一の不満点です。
上位モデルとの質感の差が大きすぎる
最大の不満点はWH-1000XM5との質感の差が大きすぎることです。
WH-1000XM5はただでさえ高いWH-1000XM4の質感を上回っている他、音響周りからデザインに至るまで大幅に進化しています。
実際に聴き比べてみると、音質は全くと言っていいほど異なる上に、装着感やデザイン性も触れただけで分かるレベルで異なるヘッドホンです。
とても+7,700円とは思えないレベルの差があり、今から定価で新品を買うという感じにはなりません。
勿論、筆者は今でもWH-1000XM4の質感や音質に感動し「最高のヘッドホン」として捉えています。
ですが、今買うとするなら「もう少し背伸びして…」という選択になってしまうのも事実です。
このクラスのヘッドホンは「壊れたら乗り換える」という使い捨てタイプのものでなく、数年単位で「壊れたら修理して使う」という、長い付き合いになります。
妥協しない方が最高のガジェットに出会える分野なのです。
だから、定価で販売されているソニーストアや家電量販店での購入を検討しているのならば、慎重に考えたほうが良いでしょう。
まとめ:堅実で数年単位で飽きの来ない1台。中古品を狙うなら悪くない。
まとめると、WH-1000XM4は堅実であり、数年単位で使用しても飽きの来ないヘッドホンです。
ただ、定価で新品を買おうと考えている場合は一歩踏みとどまったほうがいいでしょう。
その理由は7,700円多く払うことで、質感や音質、デザインが優れている後継機種のWH-1000XM5を買うことが出来るからです。
勿論、それぞれ好みはあるので一概には言えませんが、WH-1000XM5の方が多くの人に刺さるような感じに仕上がっています。
そのため、購入する際は両方の実機に触れた上で、販売価格の差を確認してから買うようにしましょう。
また、中古市場ではWH-1000XM4の価格が下がってきているので、「中古品でもいいから、良いヘッドホンが欲しい」という方は狙い目な1台です。
本記事にはWH-1000XM4、WH-1000XM5の両方のリンクを貼っておきますので、気になった方は是非販売価格を調べてみてといいでしょう。
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