・SIMカードのサイズや種類ってどんなものがあるの?
・SIMロックとSIMカードロックの違いって何?
・SIMロックフリーとSIMフリーって何が違うの?
この記事ではこれらの「もやもや」を解決します。
携帯キャリアやスマートフォンの選択がこれまで以上に自由になった現代。
フリマアプリやオークション等で「SIMフリー」や「SIMロックフリー」といった似たような単語が飛び交って何が何だか分からないという人も多いでしょう。
ここでは、こういった「SIMにまつわる曖昧になりやすい単語」について事例を踏まえた上でザックリと解説します。
SIMカードの種類
大前提:SIMについて
SIMとは、Subscriber Identity Moduleの省略。
SIMは専用のカードやプロファイルといったものに加入者の契約情報等が記録されており、電話番号と結びつけることで通信/通話が可能となる装置のことです。
そして、SIMは契約内容や対応している端末によって種類が様々。
ここでは、SIMカードのサイズとキャリアにおけるSIMカードの扱いをざっくり解説します。
「SIM」の種類は大きく分けて5つ

「SIM」の種類はカードタイプと端末に埋め込まれているタイプの2つに大別することが出来ます。
SIMカードのサイズは大きく分けて、フルサイズSIM、標準SIM、microSIM、nanoSIMの4つ。
そして、端末にSIMが埋め込まれており契約後にプロファイルをダウンロードするeSIMの合わせて5つのパターンがあります。
2022年12月現在ではnanoSIMとeSIMが多く使用されていますが、中にはその両方に対応することで2つの契約プランを使用できる機種も存在します。

また、前述の通り、カードタイプのSIMはサイズが異なるため、スマートフォンとカードのサイズが合っていない場合は入りません。
因みに、キャリアで機種変更や乗り換えを行う場合は適宜対応しているカードに変更をしてくれるので、「最初からキャリアで色々とやってもらう」と考えている人はさほど気にすることではないでしょう。
キャリアや契約内容によってSIMカードは変わる
もう一つ考慮すべきはSIMカードのサイズは同じであっても、キャリアと契約内容によって扱いが異なるということです。
そのため、サイズやキャリアが同じSIMカードであっても、違う機種では使えないということはザラにあります。
例えば、auの場合、同じnanoSIMカードであってもいくつか種類が存在しており、iPhone 7で契約したSIMカードをそのままiPhone 8に挿して使用することは出来ません。

また、Softbankの場合、SIMカードが細分化され過ぎており、Androidデバイスで契約したSIMカードはiPhoneや他のSIMフリーAndroid端末で使用できないといった制限がありました。(尚、現在は改善されています。)
更に、SIMカードは格安SIM(MVNO)と本家(MNO)で使用されている種類が異なる場合もあります。
そのため、キャリアによっては4G VoLTEから5Gへ契約プランを変更した場合、同じ規格であってもSIMカードを変更する必要があります。

尚、契約プランを変更してもSIMカードがそのまま使える場合は使い回すこともあります。
自分の機種のSIMカードが他の機種で使用できるのかは状況によって異なるので、ショップの店員さんに相談したり、適宜調査するようにしましょう。
SIMロックとSIMカードロックの違い
SIMロックとSIMカードロックは似ているようで内容は全く異なります。

SIMロックとは、キャリアで販売するスマートフォンにおいて、他のキャリアで使用できないよう「スマートフォン」にロックをかけることです。
SIMロック自体は販売されているキャリアにて無料で解除できるほか、2021年10月以降に販売されている端末にはかかっていません。

一方、SIMカードロックは、不正利用を防止するために「SIMカード」に4桁から8桁の番号を設定してロックをかけることを指します。
ロックをかけることで、端末にSIMカードを挿し直した時や再起動した際にパスワードを求められ、一定回数パスワードを間違えるとSIMカード自体が使用できなくなります。
万が一、SIMカード自体が使用できなくなった場合キャリアにて再発行が必要となるため注意が必要です。
SIMロックフリーとSIMフリーの違い
SIMロックフリーとは、SIMロック解除を行ったスマートフォンのことを、対してSIMフリーは、最初からSIMロックがかかっていないスマートフォンのことを指します。

そもそも、SIMロック解除は端末の販売元のキャリアに最適化された機種を他のキャリアで使えるようにするための行為です。
そのため、設計の段階から他のキャリアで使用することを想定して作られていない機種の場合、バンド(周波数帯)が対応しておらず使えない場合があります。
近年はバンドに関する問題も改善しつつありますが、少し前の機種を選ぶ場合は事前に販売元から確認するようにしましょう。
https://www.docomo.ne.jp/binary/pdf/support/product/band.pdf
https://cdn.softbank.jp/mobile/set/common/pdf/support/usim/unlock_procedure/frequency-band-list.pdf


対して、SIMフリースマートフォンは最初からあらゆるキャリアを前提に設計しているため、そういった心配は少ないのが特徴です。
例えば、SIMフリー版のXperia 1Ⅱの場合、docomo版、au版ではサポートされていないBand 8(主にSoftbankが使用している周波数帯)等をカバーしています。
そのため、他のキャリアに乗り換えても本体を変える必要がなく使用し続けることが可能です。
まとめ
この記事では、曖昧になりやすい「SIM」に関する単語についてあれこれ解説してきました。
万が一、記事に間違いがある場合はTwitter(@ISP_Gadget)等で教えて頂けると幸いです。
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